ポータブル・ロック / ビギニングス
ポータブル・ロック / ビギニングス (’83→’19) [NEW LP/JPN] 3500円
ついに出ましたね。間違いなく今月のアナログ化大賞です。
せっかくのアナログレコードブーム、こういう意味のあるリリースをもっともっとしてほしいものです。
JETSETさんはその点まじでわかってるなーと。大拍手。
ほぼ10年前にこんなツイートをするくらい私はこのアナログ化を待っていました。
というかまさかアナログになる日が来るとは思っていませんでしたよ。ほんと嬉しい。。
ポータブルロックの『ビギニングス』、アナログ出てたら良かったのになあ。
— ココナッツディスク吉祥寺店 (@ccnd_kichijoji) September 16, 2011
SIDE A
1.ピクニック
2.グリーン・ブックス
3.ゴーレム・ポルカ
4.天体観測
5.冬の葡萄畑
6.ミシンで縫おう
SIDE B
1.自動車レース
2.意地悪電波
3.クリケット
4.真珠海岸
5.アイドル
さてこの『ビギニングス』というアルバム。どんな作品なのか、ということについてはJETSETさんのプロモーション用テキストに完璧かつ簡潔にまとめられているのでまるごと載せてしまいましょう。
当時FILMSに在籍した中原信雄と鈴木智文が、ソロ・デビューしていた野宮真貴と結成したポータブル・ロック。今作は彼らがレコード・デビュー以前の1983年に、鈴木慶一(ムーンライダーズ)宅にある湾岸スタジオにて鈴木博文監修のもと録音されたデモ音源で、トニマンことTony Mansfieldに影響を受けたニューウェーブと、ネオアコ的トラッド・フォークのアプローチを融合。現代のベッドルームポップと相通じる宅録シンセ・ポップ・サウンドで、後にリリースされたファースト・アルバム『QT』発表時には失われていた、未成熟でオブスキュアな魅力を湛えるエヴァーグリーンな名作です。鈴木慶一と鈴木さえこ、宮田繁男(ex.オリジナル・ラブ)がゲスト参加しており、当時の¥ENレーベル周辺のカタログとしても重要な1枚。高橋修(FOX)がイラストを手掛けたジャケット・アートワークも素晴らしいです。近年はUKのプロデューサーBullionのブログで紹介されるなど、コアな海外ディガーたちからも再発見されており、和レアリックの文脈からも見逃せないアナログ化となります。
「現代のベッドルームポップと相通じる宅録シンセ・ポップ・サウンドで、後にリリースされたファースト・アルバム『QT』発表時には失われていた、未成熟でオブスキュアな魅力を湛えるエヴァーグリーンな名作です。」
ほんとそれ!!!!!ああ、なんてすばらしい音楽。
当時のジャパニーズニューウェイヴ~テクノポップ特有の妙に明るい内省を感じる歌詞。
野宮さんの”小学校の先生みたいな”(アリスン・スタットン的な!)清潔な歌声。
映画『青空娘』を連想してしまう、80’sレトロフューチャー的(伝わりますか?)なジャケット。
これだよこれ!こういう音楽が世界一好きだった高校生の頃のぼくに再会できたような気持ちでいます、今(涙)
こんなに素敵なレコードなのになんかあまり話題になっていない気もしてついブログ書きました。
こういうレコードってのはいつの間にかに市場から消えてあとで買っとけばよかったーって後悔するタイプのやつなのでこれを読んだ皆さまだけはどうか逃さずに手に入れてほしい、と心から思います。