V.A. / NUGGETS Volume Four:POP part two LP
エドセル、シー・フォー・マイルズ、ビッグ・ビート、ライン、レイヴン、エイス、チャーリィ、ケント、コレクタブルズ、Eva、PRT、そうそう忘れちゃいけないライノ!
…これは全部、CDがアナログレコードにとってかわる前夜、アナログレコード時代の最末期といえる1980年代末期、フィフティーズやシックスティーズのロックやポップ、ソウルミュージック等のリイシューやコンピレイション盤をリリースしていたマニアックなレーベルの名前。
「いつもレコードのことばかり考えている」僕ですが、今一番旬な、というか今一番レコ屋で出会って胸がときめく種類のレコードはこうした’87年~’89年くらいにリリースされたリイシュー盤。
50年代や60年代当時のアルバムのストレート・リイシューも嫌いじゃないけど、マニアックな愛好家が選曲・編集したコンピレイション盤のたぐいがたまらなく好きで。
音質や、発掘される曲のレア度、ジャケットのアートワークの充実度などでいったら90年代中盤から現在にかけてのCD時代にリリースされたものの方がはるかに水準は高いのかもしれないけど、なんだか、今のマテリアルにはない”熱”のようなものが感じられて実にイイんです。
それって、全てが解き明かされて、データも整理されて、そこから創られたモノと、まだまだ手探りで、紹介する側もそれを受け取る側も同じフィールドでワクワクしながら創られたモノ、の差、みたいなものなのかなと思ってるんですが。
さて、今日はそうした僕にとってのアナログレコード黄金時代、ともいえる80年代末期にリリースされたマニアックなコンピ(そうそう、当時は”コンピレ”という呼び方が一般的でしたよね)の中から少しご紹介してみましょう。
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こんな書き出しで、当時小西康陽さんが日本コロムビア内で主宰していらしたレーベル<columbia readymade >のwebサイトの日替わりコラムのページ「レコード手帖。」に寄稿させていただいたのが2008年。
(上に貼った画像はそのサイトにいつも載せられていた画像です。懐かしい。。保存していたオレ、エライ。)
『オン・ステージ・ヤマノに捧ぐ』と題したこの文章は池袋にかつてあった大好きなレコード店「オン・ステージ・ヤマノ」で購入した三枚のレコードについてココナッツのブログのこのスタイルで紹介する、というものでした。
その三枚のうちの一枚が久しぶりに入荷してきてそのサイトのことや自分で書いた文章のことなど思い出して久しぶりに読みたくなって検索してみると、あら、、もうweb上には残っていないんですね。
なんだか寂しくなってしまったのでその時に書いた紹介文のひとつをここへ転載してみようと思いました。
V.A. / NUGGETS Volume Four:POP part two [USED LP/US] 1200円
ナゲッツといえばガレージパンクという概念の発祥となった事で有名な金字塔的傑作オムニバスですが、これは80年代にライノが拡大解釈・シリーズ化してリリースしてたもの。
ライノ版ナゲッツは、各ヴォリュームごとにパンク編とかフォークロック編とかテーマ別になってて、ガレージだけじゃなく広くミッド・シックスティーズのアメリカンビートポップシーンを俯瞰できる素晴らしいシリーズでした。
勿論全てのヴォリュームを愛聴したけど、中でも何度も何度も聴いたのがこのvol.4、ポップ編のパート2。
針を落として流れてきたA-1、メリーゴーランドの超名曲”Live”に、まずノックアウト。
ああ、この世には僕が知らないいい曲がたくさんあるんだな、そしてそれをもっともっと聴いてみたい。聴くぞ!と心に誓ったその瞬間に僕のレコード人生が始まった、気がします。
それ以来僕のポップスの好みの核であり続けてる重要な1枚です。
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2008年から10年経ちましたがそのときとまったく思いは変わっていません。
むしろより重要に感じられます。ソフトロック、とか、サンシャインポップ、という言葉では零れ落ちてしまう気がするいくつかの60年代中後期のアメリカンポップ音楽をまとめて掬い上げてるレコードって結局これしかないんじゃないかなあ。
live / merry-go-round
大好きなTHE PALACE GUARDの2曲なんてこのコンピ以外でうまく収まる盤はありえない気がします。
like falling sugar / the palace guard
all night long / the palace guard
※本日紹介のレコードの電話・メールでのお取り置き、通信販売は1/28以降の受付とさせてください。
大変申し訳ございません!何卒、ご理解・ご協力お願いいたします。