THE COLLECTORS / ぼくを苦悩させるさまざまな怪物たち
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THE COLLECTORS / ぼくを苦悩させるさまざまな怪物たち(’89) [NEW LP/JPN] 3500円
大好きなコレクターズのメジャーでの3枚目のアルバムがアナログ盤になりました。
嬉しいなーほんと。今年の「レコードの日」でいちばん嬉しかったリリースです。
メジャーデビュー盤『僕はコレクター』と2nd『虹色サーカス団』はインディーでの名盤『WELCOME TO THE FLOWER FIELDS AND THE MUSHROOM KINGDOM』の発展拡大版のようなものだったのでなんかこの3rdが実質的なメジャーデビューアルバムなのかなとずっと思ってきました。
まずこのジャケット。メンバーがブラウン管に映し出されているこのデザイン、今の感覚でみてしまうとレトロっぽい感じに見えちゃうかもなんですが、リアルタイムで見たときはすごくハイファイでモダンな感覚に思えたんです。なので当時このジャケットをみて現在進行形にサイケデリックなポップ/ロックをやっていこうとしている、という気合を感じたのを憶えています。すごく頼もしいな、と思っていました。当時ぼく中学生だったんですけど笑 何様なのでしょうか笑
Side A
1.まぼろしのパレード
2.ご機嫌いかが?おしゃべりオウム君
3.ぼくはプリズナー345号
4.あの娘は電気磁石
5.太陽が昇るまえに
6.恋の3Dメガネ
Side B
1.スーパー・ソニック・マン
2.占い師
3.CHEWING GUM
4.アーリー・イン・ザ・モーニング
5.ぼくを苦悩させるさまざまな怪物たちのオペラ
6. CHARY GORDONのうた
加藤さんの初期ピンクフロイド好きなとこが爆発した「まぼろしのパレード」で始まります。いきなりコレってすごいと思う。GSっぽい感じじゃなくてちゃんと洋楽の80’sネオガレージサイケなテイストの楽曲で、日本語詞で、しかもそれをメジャーカンパニーからリリースしてた、そんなバンドって当時彼ら以外皆無だったと思います。
サウンドだけじゃなくてマインドもちゃんとネオモッズしてるポップなリード曲「ぼくはプリズナー345号」からの「あの娘は電気磁石」、「太陽が昇るまえに」の、名曲3連発。ここでまず死にます。「電気磁石」本当に好きすぎる曲。日本語ギターポップの黎明期の大傑作だと思ってます。後年すかんちがカヴァーした時はローリーさすが!って思ったなー。
ストーンズの「マザーズリトルヘルパー」みたいな歌詞の「スーパー・ソニック・マン」は昔々テレビ東京で放映されたライヴ映像を録画して何度も何度も観たから聴くとついついライヴヴァージョンも一緒に頭の中で再生されてしまいます。あの映像、コータローさんのリッケンバッカーのプレイがとにかくカッコよくて。もう一度観たいな。
そしてこのアルバムの核といえるロックオペラ「ぼくを苦悩させるさまざまな怪物たちのオペラ」。これを聴くと中学生の頃に聴いてた感覚がよみがえってきます。
おれは怪物/おまえの頭に住んでる/邪悪な考えさ
おれは怪物/おまえのハートの中にいる/イヤラシイ想いさ
そうさお前も怪物
60年代のロックやポップスがなによりも好きなちょっと変な中学生だったんですが、でも、それ以前に、当然ながらやっぱりただの普通の中学男子でもあったので、コレクターズみたいな誰よりもマニアックなバンドがこんな歌詞の歌を歌ってくれたのが本当に心強かったんですよね。そしてその思いはこの次に出た『PICTURESQUE COLLECTOR’S LAND』(大名盤)でさらに強くなることになるんですが、それはまたいつか書きたいです。
さて長々書いてきましたこちらのレコード、限定盤ですがまだ少し在庫がございます。これ読んで興味を持った方おりましたらぜひ聴いてみてください。