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Septiembre 27, 2005

strictry rockers revenge chapter 14

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strictry rockers revenge chapter 15
selected by KAORU INOUE-NIGHT TIMES(国内盤新品CD)\1800

大人のアフターアワーズ♪

古くからワールドミュージックに精通し、アフリカ物、ラテン、ニューウェーヴ・・・と引き出しの多さも
予想していたのですが、今作では、ここ数年のDJプレイにも通じるハウス・ミュージックを主体にミックス。またしても・・・
「レゲエ・ミックスCD」でこの内容とは・・・恐れ入りました。しかし、もとよりダンスミュージック全般、特にハウスの成り立ちは
「ダブ」という解釈抜きにして語ることができません。さらに近年では、ダブワイズという手法はもはやハウス・ミュージックの
一要素と言っていいぐらいに染み込んでいて、ディスコ・ダブやダブ・ハウスといった類のサウンドが大きな流れを
作っていますね。そのあたりの流れを汲みつつ、「Night Times」の副題がまさに象徴する、ディープなミッドナイト・
フレイヴァー、洗練されつつプリミティヴ、大人味だけどしっかりと芯の通った貫禄の作品となっています。
井上氏いわく「ピークタイムじゃなく深夜2時というイメージ」で作られた75分とのこと。最終章に相応しい
大人のアフターアワーズ的な仕上りとなりました。3ジェネレーションズ・ウォーキングによる1曲目
「Nyabinghi Days」は幻想的に神秘的に太古へと誘うオリエンタル・ニューウェーヴ・ナイヤビンギと
いった趣。ここで一気に夜の世界へと引き込まれると、藤原ヒロシのレア・ダブ「Hiroshi's Dub」を
パーカッシヴかつエロティックな色に染め上げたジョー・クラウゼルのドラマティックな4つ打ちがミックス。
そこからはどんどんとミッドナイト・ムードにハメていくテック・ハウス的な曲が続いていくのですが、
ここでは「レゲエや否か」を問うより先に、ミニマルな快楽にハマるが勝ち。でも、それらの曲は
ダブ・テック・ハウスを代表するレーベル「Worship」発だったり、「ダブワイズ」がキーとなる曲だったりします。
そして、NYの伝説的ディスコDJ、ニッキー・シアーノがリミックスした「Smoking It」あたりから、レゲエ的要素が
表に出た曲がジワジワと!リンヴァル・トンプソン「I Love Marijuana」の声ネタをサンプリングしたスモーキー・ダブ・
ハウス。次はダブ・ハウス名門「Jah Love Recordings」のトライバル+ファットベース・チューン。そして、
ジャンルをまたいだクラブ・クラシックスとなったブッチ・キャシディー・サウンドシステム「Brother And Sisters」
をダブ・ヴァージョンで!どんどん太く、ダビーでトライバルになっていく後半。圧巻のラストは聴いてのお楽しみ
です!いやはや、ハウスならではのストーリー展開、井上氏らしいアフロ・トライバルな隠し味、そして、
あえてわかりやすくない感じで貫かれた「レゲエ/ダブ」というテーマによってスペシャルな1枚となったのでは
ないでしょうか?

投稿者 coconutsdisk : Septiembre 27, 2005 09:03 PM